【マウント変更】僕がニコンFマウントから富士フイルムXシリーズへ乗り換えた理由

こんにちは、@ゆーせーです。

昨年から迷いに迷ったマウント変更。その想いは昔にもちらっと吐露させてもらいました。

ニコンユーザーの僕が考える2台目のカメラについて

最終的にソニーのαシリーズにするのか富士フイルムのXシリーズにするのかで迷いましたが、、、

ついに富士フイルムのXシリーズで決定しました!

そしてついにFUJIFILM X-T2を購入!!

FUJIFILM X-T2購入!富士フイルムXシリーズのフラッグシップ。

自分がなぜフルサイズのニコンから富士フイルムのXシリーズにマウント変更を決断したのか?

自分がカメラに求める条件とはなにか?

そのあたりを書きます。

僕がカメラに求める条件

軽くて小さいこと

まず自分がカメラに求める条件。細かいところをあげればキリがないのは承知のうえでもっとも大切なのは「とにかく軽くて小さいこと」です。

特にレンズなども含めてシステムで軽くて小さなことがとても大切。

自分は風景も撮りますが、国内でも海外でも「旅先で写真を撮ること」が圧倒的に多いです。

車を持って撮影しにいくというようなスタイルならフルサイズ一眼レフでも中判カメラでもなんでもいいと思うんですが、自分のスタイルだとカメラバッグにレンズとカメラをぜんぶ突っ込んで長時間歩いたり、丘を登ったり、ときには走ることもしばしば。

旅先にでるといつも思うのですよ、この重い一眼レフを今ここで投げ捨てれば楽に旅できるのにと(笑)

そんな気持ちは精神衛生上も良くなく、撮れる写真にもバリエーションがなくなります。重いとレンズ交換も面倒ですからね。

旅先で写真を撮るのに軽いことはとても大切です。

二台持ちが必須

あとは旅先でのカメラ二台持ちは必須。旅先では急に飛び出してくる子供やふいに通り過ぎる車やバイクなど、シャッターチャンスは一瞬で来てはすぐに消え去ります。

そんな一瞬を捉えるためにカメラ二台持ちは必須。レンズ交換してる暇はないですからね。

じゃあ三台持てばという話もありますが、それだと嵩張るし、そんなに多くのカメラを持っていても逆にレスポンスが落ちると考えるので今のところ二台持ちがベストというのが答えです。

一眼レフとミラーレス一眼の大きさ、重さ

軽いということを前提に考えると一眼レフとミラーレス一眼では、ミラーレス一眼一択です。

カメラ内部にミラーがないので大幅に小さく軽いからです。

ミラー構造とは

一眼レフカメラは、カメラの中にある鏡(レフ)に、レンズが捉えた景色を反射させ、「光学ファインダー」を通してその景色を見ます。(この部分をミラーと呼びます)

一方のミラーレスカメラの場合、ミラーがない代わりに、レンズが捉えた景色を映像に変換し、それを「電子ビューファインダー」や「液晶モニター」に映します。

例えば富士フイルムXシリーズのフラッグシップ、X-H1と自分が購入したX-T2、そしてニコンのフラグシップD850とAPS-CのD500の大きさと重量を比べて見ましょう。

X-H1X-T2D850D500
構造ミラーレスミラーレスデジタル一眼レフデジタル一眼レフ
センサーサイズAPS-CAPS-CフルサイズAPS-C
大きさ
(寸法)
約139.8×97.3×85.5mm約132.5×91.8×49.2mm約146×124×78.5mm約147×115×81mm
質量約623g約457g約915g約760g
※ボディのみの比較

ご覧のようにX-T2が圧倒的に小さく軽いです。

ソニーのαシリーズか富士フイルムXシリーズか

ミラーレス一眼で考えたときに悩んだのがソニーのαシリーズ富士フイルムのXシリーズか。

特にα7RⅢには本当に悩まされました。α7RⅡとは違って本当に使いやすくなったカメラだと思います。

これは非常に悩みました。悩みすぎて決断に一年くらいかかりましたし、三度のご飯も喉を通らないくらいに悩みました。

実際のところソニーαシリーズも富士フイルムXシリーズもそれぞれ一回ずつネット通販で買うところまでいって、それぞれキャンセルした経験があるくらいです(笑)

なぜ自分がソニーαシリーズではなく、富士フイルムXシリーズにしたのか?

ここでも決断したポイントは重さと大きさでした。

例えばソニーαシリーズと富士フイルムXシリーズの大きさと重さを比較しましょう。

まずはボディのみから。

X-H1X-T2α9α7RⅢ
構造ミラーレスミラーレスミラーレスミラーレス
センサーサイズAPS-CAPS-Cフルサイズフルサイズ
大きさ(寸法)約139.8×97.3×85.5mm約132.5×91.8×49.2mm約126.9x95.6x 63.0mm約126.9x95.6x 73.7mm
質量約623g約457g約588g約572g

ソニーと富士フイルムでセンサーサイズが異なるにも関わらずそんなに重さも大きさも両者とも変わらないですね。

むしろフルサイズのソニーの方が富士フイルムXシリーズよりも軽くて小さいです。

しかしレンズまで含めて比較して考えてみるとどうでしょうか?

ここではそれぞれの大三元レンズの望遠域を担うFE 70-200mm F2.8 GM OSSXF50-140mmF2.8 R LM OIS WRも含めて比較します。

大三元の中で一番重いレンズなので、比較するとそれぞれわかりやすいので。(参考にニコンD850とAF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8E FL ED VRも載せます)

X-H1X-T2α9α7RⅢD850
構造ミラーレスミラーレスミラーレスミラーレスデジタル一眼レフ
センサーサイズAPS-CAPS-Cフルサイズフルサイズフルサイズ
質量(ボディのみ)約623g約457g約588g約572g約915g
レンズXF50-140mmF2.8 R LM OIS WRXF50-140mmF2.8 R LM OIS WRFE 70-200mm F2.8 GM OSSFE 70-200mm F2.8 GM OSSAF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8E FL ED VR
質量(レンズのみ)995g995g1480g1480g約1430g
質量(ボディ+レンズ)約1618g約1452g約2068g約2052g約2345g
大三元レンズとは

広角・標準・望遠のズームレンズの3本の組合せで、どれも開放F値が「F2.8通し(W端(ワイド:広角)からT端(テレ:望遠)までF値が2.8固定)のズームレンズのこと。

ついにNikonの大三元レンズ揃えました。

はい、レンズを含めると富士フイルムXシリーズの軽さが明らかに際立ちます。

同じ大三元の望遠域でも、ソニーと富士フイルムではなんと約500gの差があります。

ボディはほとんど変わらなかったのに、レンズになるととたんに差が出ます。

ちなみに表では比較してませんが大きさも圧倒的に富士フイルムXシリーズが小さいです。

そうなんです、ソニーαシリーズはボディは軽いのですがレンズシステムが普通の一眼レフと変わらない重量、大きさなのです。

その証拠に比較で載せたニコンのAF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8E FL ED VRとFE 70-200mm F2.8 GM OSSの重さは大差ありません。

結局、カメラシステムで考えるとソニーはミラーレスになってもあまりミラーレス構造の恩恵は受けないのですね。少なくとも重量、大きさの点では。

ソニーαシリーズはセンサーサイズ(撮像素子のサイズ)がフルサイズなので、レンズは小さくできない欠点があります

ボディが小さくできても、レンズは光学的にセンサーサイズに依存してしまうのが現代のカメラの致命的なネックだと個人的に思ってます。

センサーサイズとは

画像センサー(アナログカメラでいうフイルム部分、撮像素子)は、フルサイズと呼ばれるサイズでは36×24ミリ/対角43.2ミリ、APS-Cでは23.4×15.6ミリ/対角29.3ミリ、フォーサーズおよびマイクロフォーサーズでは17.3×13ミリ/対角21.6ミリ、1インチセンサーでは13.2×8.8ミリ/対角8.8ミリとなります。

あとはソニーαシリーズのネックとしてレンズが高額なことがあります。

これはソニーαシリーズ(Eマウントね)が若いカメラシステムなので、まだまだレンズラインナップが新しいものばかりで価格がこなれてないことがあります。

ソニーαシリーズで大三元レンズ含めた価格はこちら、ついでに富士フイルムXシリーズとニコンとも比較しましょう。

X-H1X-T2α9α7RⅢD850
ボディ258,660円183,060円538,790円399,470円399,960円
広角XF10-24mmF4 R OIS(112,938円)XF10-24mmF4 R OIS(112,938円)FE 16-35mm F2.8 GM(318,600円)FE 16-35mm F2.8 GM(318,600円)AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED(272,160円)
標準XF16-55mmF2.8 R LM WR(139,860円)XF16-55mmF2.8 R LM WR(139,860円)FE 24-70mm F2.8 GM(300,240円)FE 24-70mm F2.8 GM(300,240円)AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR(279,450円)
望遠XF50-140mmF2.8 R LM OIS WR(188,460円)XF50-140mmF2.8 R LM OIS WR(188,460円)FE 70-200mm F2.8 GM OSS(356,400円)FE 70-200mm F2.8 GM OSS(356,400円)AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8E FL ED VR(323,190円)
合計699,918円624,318円1,514,030円1,374,710円1,274,760円

※メーカー小売価格を参照(税込)
※富士フイルムXシリーズの広角の大三元は発売されていないのでXF10-24mmF4 R OISを代わりに計算

やはりソニーが一番高い。車買えてしまうお値段です。

自分にパトロンいればいいのですが、この価格はちょいと簡単にはだせませんね。

この点もかなりネックでした。旅先で写真を撮っていると(特に海外)、常に盗難や破損のリスクが伴います。

なのでシステムの値段が高額であればあるほど、何かあった時にまた同様のシステムを組むのに費用がかかってしまうのです。

フルサイズからAPS-Cへの決断

というわけで腹は富士フイルムXシリーズに決めました。

しかしなかなか富士フイルムに決断できなかった理由として、センサーサイズがフルサイズからAPS-Cにサイズダウンすることがありました。

センサーがサイズダウンとすると光学的にレンズも小さくできるのでシステムが小さくなるのはメリット。

しかしボケのある表現がしにくくなること、画素ピッチが狭くなるのでダイナミックレンジが狭くなること、高感度が弱くなることなどいろんなデメリットもあります。

D850、α7RⅢと比べてもX-T2のダイナミックレンジはデータ上は弱いです。

photonstophotosより引用

ダイナミックレンジとは

撮像素子(センサー)が感じ取ることのできる最も暗い部分と明るい部分の範囲。階調を失わずに同時に写し込める明暗差の幅のことです。

そこが非常にネックでした。一般的に風景撮るならフルサイズの方が適してると言われますからね。

しかし、富士フイルムXシリーズで撮影した作例をSNSやギャラリーの展示で見る分にはまったくフルサイズと遜色ないと感じました。

特に富士フイルムの場合はX-Trans CMOSセンサーという他社とはRGBのパターンが異なる非周期性の撮像素子を用いています。加えてローパスフィルターレス。解像感では今まで使っていたD610と遜色ないと感じています。

ついに!!D600がD610に生まれ変わった。

今のところ、D610と比べて特にレタッチのさいに画像が破綻しやすくなったということもありません。

まあ富士フイルムXシリーズの写真はJPEG撮って出しのほうがRAWで撮っていじるよりよく撮れるとかいろいろ言われますが、一年ほどかけて厳しい条件で検証していこうと考えています。

RGBパターンとは

イメージセンサーの画素上にあるカラーフィルタの色パターン。

通常のカメラは2×2画素を単位とした周期的なベイヤー配列(RGGB)ですが富士フイルムは特殊で6×6画素単位の非周期性の高いX-Trans CMOSセンサー(GBGRGRGBG)を採用しています。

ローパスフィルターとは

イメージセンサーの表面にあり、偽色やモアレを抑えるためにレンズを通す像をわずかながらぼかす役目をしています。

X-Trans CMOSセンサーでは非周期性のRGBパターンのため、ローパスフィルターがなくても偽色やモアレを抑える効果があります。

JPEGとは

デジタルカメラで撮影した画像を保存するときの標準の画像フォーマット。実は容量を小さくするために様々な圧縮がかかっている。

RAWとは

撮像素子が受けた光から電荷が生まれ、電気信号に変換して生成されただけの画像データ。

RAWと呼ばれるように「生」のデータなので、圧縮されておらずPCでの加工がしやすい。

将来的にミラーレスはAPS-Cに集約するのでは?

フルサイズに比べてAPS-Cのセンサーサイズは欠点もありますが、現状でソニーしかフルサイズミラーレスを発売しておらず他社は主にAPS-Cとフォーサーズのセンサーサイズでしか大衆向けミラーレスを発売していないことを考えると各社はミラーレスはAPS-Cのセンサーサイズがスタンダードになると考えているのではないでしょうか?

先程も書きましたが、フルサイズミラーレスだとレンズを小さくできずにどうしてもバランスが悪くなります。

ミラーレス機の本体の軽量化、小型化にはAPS-Cがもっともバランスが良いのではないでしょうか?

いずれは技術も進歩してあと5年もあれば今のフルサイズセンサーのスペックがAPS-Cでも使えるくらいになるはず。

現状のフルサイズセンサーでも4000万画素超で高感度もメチャクチャ強くて自分にはオーバースペックと感じるので、APS-Cで十分な気がするんですよねー。

そういった結論に達しました。

ニコンから移行した理由

ちなみに生粋のニコンラバーである自分がなぜニコンからのマウント移行をしようと考えたかと言うとニコンがなかなかミラーレスを出さないから。

これにつきます。

今でもフルサイズミラーレスがぼちぼち登場すると噂になってますが、あと二年早く発売して欲しかったです。

理由はいろいろあるんですが、今更ニコンがミラーレスだしたとしても下記のパターンが見えました。

  • ニコンがフルサイズミラーレスを発売した場合、フランジバックの関係からFマウントを放棄して新マウントに移行する可能性が高い。Fマウント対応のアダプターは発売されると思うが、結局システム全体として重くなる&アダプターなしの新マウントレンズを集めることになるため、コストがかかる。結局、他社マウントに移行するのと手間も費用も変わらない。
  • 万が一、Fマウントのミラーレスを発売したとしても価格は高いし、自分の要求スペックを満たすかはわからない。そもそもフルサイズミラーレスはソニーのαシリーズで諦めているので移行は難しい。

→予想はあたりました!

ニコンZ7/Z6発表!ニコンと富士フイルムユーザーの僕が感じたこと
フランジバックとは

レンズマウント面から撮像素子までの距離のこと。フランジバックの距離がシステムの小型化に直結する。

ニコンFマウントはフランジバックの距離が長く、ミラーレスに適さない。

逆にソニーEマウントのようにフランジバックの距離が短いと、マウントアダプターを介すことで他社のレンズも装着できる。

というわけでニコンのままでこのままいつ発売するのかわからないミラーレスを待っていても結局はニコンのミラーレスを選ばない可能性が大きいと考えました。

とはいえ、ニコンを嫌いになったわけはなく、もちろんニコン大好きです。

ニッコールフォトコンテストでも二年連続受賞させて頂いてますし、頑張ってほしい会社です。

ニコン生誕99周年!第64回ニッコールフォトコンテストで入賞しました。 ニコン生誕100周年!第65回ニッコールフォトコンテストで入賞しました。

過去にはニコンを選んだ理由も書いています。

僕がニコンを選ぶ理由。

ここ一年ほどはD610も並行して使用予定なのでこれかも引き続きニコンさんにはお世話になる予定です。

記録メディアが変わるのも不便

ちなみに一眼レフの記録メディアは高級機になるとCFカードやXQDカードを採用しているメーカーが多く、ニコンも同様なのが富士フイルムに移行した要因の一つだったりします。

CFカードやXQDカードは端子がむき出しではないのでデータの保存性に優れるし、スペックもSDカードに比べて読み出しや書き出しが早いなど良いのですが、普通のパソコンにはカードスロットが採用されておらずカードリーダーが必要になります。

さらにせっかくSDカードが増えてきたのに、あらたにCFカードやXQDカードを増やすのも不便。

どうしてミラーレスカメラはフラッグシップでも(ソニーのα9とかでも)SDカードが採用されているのにデジタル一眼レフでは採用しないのか不思議です。

またD850ではせっかくダブルスロットなのに片方はXQDカードでもう片方はSDカードという謎仕様。どっちかに統一してくれニコンよ。

まとめ

以上が自分が考えるニコンから富士フイルムへのマウント移行の理由です。

とはいえ、自分が非常に悩んだように各個人で選択するカメラメーカーの最適解は違います。

もっと軽くて小さいシステムが良いならフォーサーズシステムもありますしね。

なんだかんだでまた五年くらい経ったらマウント変えてるかもしれないですし、要はどんなカメラでも撮れるという自信や技術が大切だと思います。

マウント移行でお悩みの方にこの記事が少しでもお役に立てたら幸いです(๑´ڡ`๑)