【ネタバレあり】「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」を鑑賞!スカイウォーカー・サーガーの終焉。

こんにちは、ゆーせーです。

12月20日にいよいよ劇場公開された「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」を鑑賞してきました。

今作をもって、ついにアメリカで1977年5月25日に封切られた「スター・ウォーズ/新たなる希望」から始まったスカイウォーカー・サーガーは終焉を迎えました。

実に42年もの歳月です。(ちなみ日本では「スター・ウォーズ/新たなる希望」は1978年公開なので41年です)

とはいえ、今作を鑑賞して感じたのはやはり続三部作(「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」からのエピソード7,8,9)は蛇足だったのではないか?という根本的なところでした。

結局は旧三部作(「スター・ウォーズ/新たなる希望」からのエピソード4,5,6)の焼き直しに過ぎず、何がしたかったのかと。

そもそも新三部作(「スター・ウォーズ/ファントム・メナス」からのエピソード1,2,3)と旧三部作の六部作こそがアナキン・スカイウォーカー/ダース・ベイダーの物語として完結していたのに、続三部作で新たなストーリーが描かれたことで何を言いたいのかよくわからなくなりました。

とまあそのあたりの自分が感じたことをこの記事でネタバレ有りで書きたいと思います(笑)

そもそもの前提

大前提ですが、自分は2015年の「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」もあまり好きではありません。なぜならスターウォーズとはその時代時代で革新的な映像技術と表現を用いて話を紡いできて物語だからです。

旧三部作では当時のSF映画売れないという常識を覆して、革新的な特撮技術を駆使して大ヒットに導きました。

新三部作では完全デジタル撮影に取り組み、それ以後の映画業界ではデジタル撮影が急速に発展しました。

ですが、「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」は旧三部作の懐古主義であり、撮影方法もデジタルからフィルムへと逆戻り、旧三部作ファンが好きそうなファンサービスの多い映画になっていました。

その点では「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」が好きです。ファンからボロクソに叩かれた映画ですが、監督のライアン・ジョンソンはちゃんとスターウォーズに挑んで制作したファンに媚びない映画だったと思います。

また、自分は監督のJ・J・エイブラムスも好きじゃないです。

J・J・エイブラムスはプロディーサーとしては優れていますが、監督としてはさほどというのが自分の印象です。

彼はスターウォーズどうようにスター・トレックも手掛けてていて、半ばシリーズ物の再生請負人みたいなところがありますが、話を広げるのはそれなりにできても畳むのが苦手という印象があります。

最たる例は「SUPER 8」ですね。よくもこんな映画を作ったなという映画なのでぜひ鑑賞をおすすめします(クソ面白くないです)

今回はJ・J・エイブラムスは頑張ったと思う

嫌いな映画監督のなかでもなかなか上位に上がるJ・J・エイブラムスですが今作は頑張ったなと素直に思います。

そもそも「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」はジュラシックワールドシリーズのコリン・トレボロウが監督をする予定でした。

それが2017年9月に突然の降板となり、そこからJ・J・エイブラムスが監督に復帰することになりました。

つまりJ・J・エイブラムスはフォースの覚醒や最後のジェダイに比べて製作期間が少なかったのです。

さらには前作で2017年に公開された「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」はファンからの大バッシング(笑)(評論家からの評判は良かった)

しかもストーリーの中でもあまり各キャラクターの出自などに触れることもなかったので、ぶっちゃけ「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」からの謎(主人公のレイ何者か?、スノークはいったい何だったのか?など)がぜんぶ丸投げ状態。

「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」でファンからのプレッシャーが高まったにもかかわらず、本作は続三部作の完結編であり、全九作品であるスカイウォーカー・サーガの完結編でもあります。

そういう意味でとんでもなく制約があり、作りにくかったと思います。

そのなかでも自分が見た中では少なくともストーリーはまとまっていたし、一応完結しました。

そしてクソ面白くない「SUPER 8」より良かったのでまあ良しです。

とはいえ、ファンサービス映画。さまざまなクエスチョンマーク

とはいえ、ファンに媚びた映画であることは間違いなしです。

J・J・エイブラムスはライアン・ジョンソンに触発されて冒険した映画だなんて言っていますが、1mmも冒険していません。これは残念です。

J・J・エイブラムス自身がスターウォーズシリーズの大ファンなので、熱狂的なファンの存在を十分にわかっているのでこうなってしまうんですかね。。。

また、「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」の設定やバッシングを受けた部分を大幅に修正しています。(J・J・エイブラムスは最後のジェダイの設定を尊重すると言及していたのにねw)

いちおうレイの出自は名もなき人々(スカイウォーカー・サーガの主要人物とは関係ない)という事になっていましたが、今回はその設定を覆して、まさかの皇帝パルパティーンの孫娘という設定になりました。

また、最後のジェダイでフィンといい感じになったローズの出演シーンは大幅に削減され、フィンとの恋愛も全く言及されませんでした。

そして冒頭からの皇帝パルパティーンの突然の復活。

コリン・トレボロウが参加していた頃には皇帝パルパティーンの復活は脚本には入っていなかったそうなので、より唐突感が感じられました。

物語の中盤ではチューバッカが死んだと思ったら生きていたり、C-3POの記憶を消したり復活させたりして時間を浪費したり、物語と関係のないところで複雑化させたりもすごかったです。

特に物語序盤は惑星や話がコロコロ変わってすごかった。2時間半で絶対に終わらせるという意気込みが感じられた(笑)

レイアも演じていたキャリー・フィッシャーが亡くなってしまったのでいろいろとやりにくかったと思うけど、個人的にはストーリー上で必要ならCGで復活させるの賛成派です。

そもそも「ローグワン/スター・ウォーズ・ストーリー」でCGで復活しているし。

こちらもそもそもはレイアありきの脚本だったので、いまいちレイアを描ききれていなかった感じがある。

事前報道ではレイアこそが最後のジェダイという設定であったとのことなので、きっとかなり違うストーリーがあったのではと思います。

ただカイロ・レンのくだりは良かったです。

カイロ・レンとしてレイに殺されてからのベン・ソロとしての復活。

史上最強のフォースの強さを誇ったアナキン・スカイウォーカーでもできなかった「愛するもの(レイ)を死から救った」こと。

最後の最後になぜレイとキスするのかは意味がわかりませんが、そのほかはなかなか良かったです。

そのほか、クライマックスの歴代ジェダイの声のシーンですが、できるなら霊体としてレイに加勢してパルパティーンと戦ってほしかったかな。

あと、最後にレイ・スカイウォーカーと名乗る必要もなかったと思う。

アナキン・スカイウォーカー/ダース・ベイダーの物語が皇帝パルパティーンの物語に変わってしまった。

ただ、スカイウォーカーの夜明けで皇帝パルパティーンが復活したことで、エピソード1~9まで前編に渡ってスカイウォーカー・サーガに影響を与え続けていたのがパルパティーンということになり、自分の中でのスターウォーズ=アナキン・スカイウォーカー/ダース・ベイダーの物語が完全に崩れました。

もはやパルパティーンが主人公の映画と言っても過言ではなくなってしまった。これでいいのだろうか?

まあ、最後のジェダイあたりで完全にその流れは崩れていたけど、スカイウォーカー家の物語としてみればありかな。

スカイウォーカー家VSパルパティーン(ジョジョみたいにジョースター家VSディオ)な話に変わってしまいましたね。

ジョージ・ルーカスはエピソード1~6までの完結時にこの作品はアナキン・スカイウォーカー/ダース・ベイダーの物語であると断言していたのでちょっとつらいな。

ジョージ・ルーカスがもともと考えていた続三部作の脚本を読んでみたい。

まとめ

以上、好き勝手書きましたが、そもそも欠陥として続三部作のメインストーリーを決めずに映画を制作してきた点が大いに問題があったと思います。

とくに今年は「アベンジャーズ/エンド・ゲーム」がファンサービス映画なのに物語として発展性もあり、誰からも称賛される神映画だっただけに際立ったかなと思います。

今後もディズニーのスターウォーズは続いていくわけですが、どこまでディズニーのスターウォーズについていくかはちょっと考えものです。

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