軽井沢千住博美術館。存命中の芸術家と建築家のコラボレーション。

こんにちは、ゆーせーです。

千住博美術館に行ってきました。

この美術館。すごく良かったです。何が良かったかというと千住博の芸術作品と美術館の雰囲気がすごくマッチしていました。

芸術と建築のコラボレーション。

軽井沢千住博美術館 看板

まずは千住博??誰それ?という方に一応ご説明!

千住博とは

千住 博(せんじゅ ひろし、1958年 – )は日本画家。東京都生まれ。

2007年より2013年3月まで京都造形芸術大学学長を務めた。現在東京藝術学舎学舎長。ニューヨーク在住。

代表作のウォーターフォールは1995年ヴェネツィア・ビエンナーレ絵画部門で名誉賞を受賞。

間違いなく日本を代表する芸術家の一人です。ちなみに弟と妹は著名な作曲家とヴァイオリニスト。そして父親は慶応義塾大学の教授で母親はエッセイストという超スゴイ家庭です。

やはりすごい人は血筋の影響あるのか!?と思わずに入れられない。。。笑  

まあ、慶應義塾大学にエスカレートで入れたのに二年浪人して東京藝術大学に入学したなどの苦労エピソードもちゃんとあるけどね^^

ちなみに千住博美術館は建物自体も素晴らしいし、むしろ建物も含めて楽しんで欲しいので設計した建築家も紹介します。

建築家の方も日本を代表する方です。

西沢立衛とは
西沢 立衛(にしざわ りゅうえ、1966年 – )は、日本の建築家(一級建築士)。

プリツカー賞、日本建築学会賞作品賞3度、吉岡賞他多数受賞。

西沢立衛は建築界のノーベル賞と言われるプリツカー賞を受賞してます。

SANAAという妹島和世との建築ユニットの活動の方が有名ですが個人としても十和田市現代美術館や豊島美術館など有名な建築物をいっぱい建てています。

青森と秋田に撮影旅行に行ってきた。憧れの十和田市現代美術館へ。

それでは美術館の紹介!この記事を読んでこの美術館を訪れたい!とか以前に行ったことがあるけれどまた訪れたい!と思う人が一人でもいれば嬉しいです。

軽井沢千住博美術館の入り口

まずこちらが美術館の入口。

もちろん綺麗なのですが入り口だけではまだ美術館の中がどうなっているのかわかりません。

西沢立衛の建築は金沢21世紀美術館のようにガラス張りなイメージが非常に強いので中が見えないのは結構意外でした。

入り口は車道側に面していますが、特に車の音も聞こえず静か。

3連休にもかかわらず人はまばらで自分のペースで鑑賞できました。

軽井沢千住博美術館の券売機

美術館ってチケットカウンターで直接購入する場合が多いですが、ここは券売機での購入でした。

存命中の芸術家がこだわった素晴らしい個人美術館。

軽井沢千住博美術館の内部

軽井沢千住博美術館。

個人の作品を展示する美術館というとどちらかと言うと作家が亡くなってから設置される例が多いかと思うのですが、千住博はバリバリの存命。

そんな日本を代表する芸術家がこれまた日本を代表する建築家と組んだらすごいことになったといういい例だと思います。

千住博は日本画と滝をモチーフにした作品を中心として「透明性」。

西沢立衛の方もガラス張りとフラットな作品を得意とする「透明性」。

どちらもどちらかというと作品に関して「動」というよりも「静」。

お互いの個性を高め合う中でぶつかり合った素晴らしい美術館が出来上がっていました。

特に西沢立衛の建築が素晴らしいです。

本来の土地を活かした傾斜した空間。随所にあるガラス張りの観葉植物。

千住博美術館が完成する前年に完成した香川県の豊島美術館に非常に近い美術館だなと感じました。

参考 豊島美術館ベネッセアートサイト直島

建築が素晴らしい上にまったく千住博の作品の邪魔をするような主張がないので落ち着いて鑑賞できます。

壮大な千住作品

軽井沢千住博美術館のナイトフォール

最近あまり美術館に通っていないからなのかそれとも千住博に関してよく知っていなかったからなのかはわかりませんが、千住博の作品は日本画+アクションペインティングという解釈でよろしいのでしょうか?

特に印象に残ったのが二点。

まずはブラックライトに包まれた作品「ナイトフォール」。

この作品は周期的に普通のライトとブラックライトの交互に照らされるのですが、蛍光塗料を使用しているのでライトによってまったく作品の雰囲気が違う!

ブラックライトの怪しげな演出も加味してものすごく幻想的でした。

軽井沢千住博美術館のThe Fall

そしてこの美術館の目玉「The Fall

この作品で千住博はヴィネティアヴィエンナーレで東洋人初となる名誉賞を受賞したそう。千住博の代表作です。

代表作に相応敷くなんとこの作品を展示する専用の部屋が用意されています。

しかも千住博美術館は2011年に完成しているのに、この作品を展示するThe Fall roomは2013年完成という熱の入れよう。

作品の前には本物の水が敷き詰められていて、まるで本物の滝のようでした。

また、千住博自身が言っているように、本来滝の英語はThe Falls。

The Fallなら単数形で「落ちる」という意味です。

あなたならここからどういった意味を考えるでしょうか?ぜひ現地で考えてみて欲しいです。

軽井沢千住博美術館のカフェ・ショップ棟の建築

ちなみに軽井沢千住博美術館に併設しているカフェ・ショップ棟の建築は安井秀夫アトリエというところが設計。

西沢立衛設計ではないですがこちらも面白い形してます。

以前にドイツのヴィトラ・デザイン・ミュージアムという一流の建築家達の作品が一堂に会する美術館を訪れたことがあるのですが、その場所に設置されていてもおかしくはない建築だと感じました。

ヴィトラ・デザイン・ミュージアムにおいても西沢立衛は妹島和世との建築ユニットであるSANAAとしてヴィトラ社の工場を設計してます。

参考 Vitra Design Museum

非常にいい美術館だったので、おかげ様で軽井沢観光は非常に充実しました!

information

軽井沢千住博美術館

住所:長野県北佐久郡軽井沢町長倉815
アクセス:軽井沢駅 (JR長野新幹線・しなの鉄道) 下車、タクシー約10分
     中軽井沢駅 (しなの鉄道) 下車、タクシー約5分
TEL:0267-46-6565
開店時間:9:30 – 17:00
     9:30 – 18:00(7月 – 9月)
定休日:火曜定休(但し、祝日の場合は開館)
    7月 – 9月 無休
    冬期休館:12月26日より2月末日
公式HP:http://www.senju-museum.jp/ja/