こんにちは、ゆーせーです。
絶景で最恐な歩道である下ノ廊下の二日目です。
本日は阿曽原温泉小屋から水平歩道を歩きます!
前回の記事は下記をどうぞ。

黒部峡谷の下ノ廊下は登山道の中でも日本屈指の難易度を誇ります。上級者コースです。
道中は足を一歩踏み外せば数百メートル転落するウルトラハードモードな世界なので、十分に研鑽を積んでから歩かれて下さい。
水平歩道とは
ここで簡単に水平歩道について説明しておきます。
水平歩道とは仙人ダムから欅平(けやきだいら)までの約13Kmの歩道のことで、水平歩道の呼び名のごとく高低差がほぼなくご覧の通り水平な道が続きます!(標高、約1000m)
ご覧の通り、無理やり水平に道を切り開いた感がすごいです。
関西電力の黒部川第四発電所から延びる送電線の巡視路として使われているので道は整備されていますが、高度感は黒部ダムから仙人ダムまでの下ノ廊下以上!
水平歩道は川面から数百mの高さの絶壁上で、ひとたび転落すれば生命にも関わることから、俗に「黒部では怪我をしない」(落ちると怪我どころでは済まない)と言われ、実際に転落事故がしばしば発生しています。
本日の行程
阿曽原温泉→水平歩道→大太鼓→欅平→トロッコ鉄道→宇奈月駅
本日は下ノ廊下も終わり、いよいよ阿曽原温泉小屋から欅平までの水平歩道を歩きます!
水平歩道を歩く
阿曽原温泉小屋
二日目は夜明けを待って朝7時よりスタート。阿曽原温泉小屋は涸沢なみのテントの数でしたが、朝にはきれいに撤収しました。
阿曽原温泉小屋から出発!
最初は簡単な急登でした。高度感はないのでよゆーですね、よゆー。
体力的には少しキツイくらいでした。
そしていよいよ水平歩道に突入!
水平歩道
ここは昨日の下ノ廊下よりは道幅は広いのですが、高所感はさらに上がってもはや滑落したら数百メートルくらい落ちる断崖絶壁となります。
が、しかし!下ノ廊下は本当に絶景です。
この日は前日と違って快晴予報で、実際に雲一つないほどの青空!天気の恐怖がないだけでもありがたいものです。
折尾ノ大滝
水平歩道には滝があったりもします。
滝の後ろをトンネルで渡るところもあったりしました。
水平歩道の名の通り、とにかく高低差は少ないです。ひたすら歩きます。
そんな絶景スポットを恐る恐る歩いていきました。落ちたら100%アウトですからね。
水平歩道怖すぎて写真撮れず
大太鼓
そして水平歩道のハイライトはここだ!大太鼓展望台です。
下ノ廊下でも屈指の絶景スポットであり、三本の指に入る恐怖スポットでもあります。
この場所で自分は本当はここのポイントから撮影したかったのですが、あまりの高所感に身震いして撮影できませんでした。
何度も言いますが、下ノ廊下は下手なジェットコースターよりぜんぜん怖いです。
なんというかイメージ的には歩いている間、ずっとジェットコースターに乗ってる感じ!
志合谷
大太鼓のあとは志合谷という砂防提となっていることから、内部のトンネルを進むこと場所もあります。
このトンネルは真っ暗な道が長く続きます。
ちなみに下ノ廊下は昨日の廃墟トンネルも含めて暗闇になる箇所もありますし、歩行距離が長すぎて日没までに辿り着けないリスクがあるのでヘッドライトは必須です!
志合谷あたりが下ノ廊下の水平具合がダイナミックに分かる写真がうまく撮れました。
赤線の部分をみんな歩いているわけだからすごいもんです。米粒のような登山者も写真に写っています。
奥鐘山
志合谷のあとは人面岩もありました。奥鐘山です。
奥鐘山の西壁はクライマーから「黒部の怪人」と呼ばれており黒部三大岩壁のひとつにも数えられています。
黒部峡谷核心部は一枚岩だらけです。
この場所を越えるとほぼ終わりに近づきます。
途中には夏に登った白馬岳も見えました。いやー、白馬岳また登りたいなあ。
しじみ坂
目印の鉄塔まで辿り着いたら、あとは200mほどの急坂を下ると欅平に到着しました。
自分が上級者なのかは最後まで分からずでしたが、なんとか上級者コースを歩き終わることができました!
下ノ廊下を歩き終えたぞ!
最後に記念撮影!
なんとか無事に欅平駅に辿り着けました。
もうあの恐怖を味わうことはない!
黒部ダムでの記念撮影と同じように帰りもメンバーでJOJO立ち記念撮影。
いやあー、このメンバーだから歩けたような気がします。
いろんなアクシデントありましたが、全員生きて下界に帰ることができて良かったです。
欅平駅にはトロッコ電車で紅葉を見に来た観光客でごった返していましたが、水平歩道を歩いてきた登山者はヘルメットとアウトドアウェアですぐにわかります。
そんな登山者たちが誇らしく見えましたし、同じ登山者をみると同志のような気分になりました。
また、欅平には欅平ビジターセンターがあり二日間に渡ってあるいた下ノ廊下の展示もありました。本当によく歩きましたわ〜
トロッコ電車で宇奈月温泉へ
欅平駅からはトロッコ電車で宇奈月温泉まで1時間20分の旅が待っています。
ここからは登山者から鉄ちゃんへチェンジ(笑)
トロッコ電車もなかなか乗る機会がないので楽しかったし、道中は絶景でいっぱいでした。
しかしトロッコ電車のオープン車両はとにかく寒かったし、道中は1時間20分は下車できないのでお手洗いは済ませてから乗車しましょう。
宇奈月温泉からは回送サービスを頼んでおいた車をピックアップして無事に自宅まで帰りました。
まとめ
下ノ廊下は紛れもなく日本屈指の最恐歩道であり、屈指の秘境でもありました。
今でも強く感じますが、本当に生きて帰ってこれて良かった。
登山で行った秘境としては雲ノ平なんかもありますが、はるかに下ノ廊下のほうが難易度は上でした。
もしこの記事を読んで俺も私も挑戦したい!となったら、一度冷静になってから十分に自分の登山レベルを振り返ってから挑戦されてください。
あと時効と思って告白すると、自分は下ノ廊下にノーヘルで挑んだのですが下ノ廊下を歩く9割くらいの人はヘルメット着用でした。
ヘルメットを着用すれば落石が防げたり、滑落しても生き残る可能性が少しでも上がるのでぜひヘルメットで歩かれて下さい。
以上!
おまけ:たら汁美味しい
下ノ廊下の帰りは富山県朝日町たら汁ストリートでたら汁食べて帰りました!
淡泊なで温かな味わいが登山の疲れを癒やしてくれるのでおすすめ!