こんにちは、@ゆーせーです。
富士フイルムXシリーズのAPS-C大三元レンズの望遠域。XF50-140mmF2.8 R LM OIS WRを購入しました。
富士フイルムXシリーズはAPS-Cサイズに特化したことでレンズシステムも軽量化、小型化の恩恵に預かっているのが良いところ。
もちろん表現力はフルサイズの大三元レンズと遜色はありません。めちゃくちゃ家電量販店で触って確かめました。
というわけでレビュー致します!
購入動機
一眼レフとf2.8望遠ズームレンズの組合せは重い
自分はニコンの大三元レンズを集めていました。

広角・標準・望遠のズームレンズの3本の組合せで、どれも開放F値が「F2.8通し(W端(ワイド:広角)からT端(テレ:望遠)までF値が2.8固定)のズームレンズのこと。
ただいろいろ考えてニコンから富士フイルムXシリーズへ移行中です。

というわけでニコン大三元のどのレンズから富士フイルムに変えても良かったのですが、まずはどうしても望遠ズームレンズから移行したかったのです。
理由は肩がもげるから。
自分が使っていたAF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR IIはとろけるようなボケと解像感がとても素晴らしいレンズなんですよ。
このレンズだからこそ撮れた写真というのは何枚もありまして、とても気に入っていました。

しかし反面、自分が所有しているレンズラインナップではダントツで重くてデカイ。
国内で車移動での撮影とかであればまあなんとでもなりますが、海外でザックにカメラとレンズを全部背負って撮影なんてなると目も当てられません。
AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR IIはただの重し!
ほんとこのレンズが入っているか否かでザックの背負ってる感がぜんぜん違いました。
というわけでカメラのミラーレス化に伴いまして、真っ先にレンズを移行したいレンズは望遠ズームレンズだったわけです。
フジノンレンズとは
XF50-140mmF2.8 R LM OIS WRレビューの前にフジノンレンズとはなんぞやというところを簡単にご説明します。
そもそもフジノンとはフジノン株式会社のことで、富士フイルム株式会社の子会社の光学機器メーカーです。
2010年に富士フイルムに吸収合併されていますが、フジノンで開発されたレンズは「フジノン」ブランドで発売されていたので、今でも当時のブランドネームを踏襲してXシリーズのレンズには「FUJINON LENS」と刻印されています。
また富士フイルムXシリーズのレンズはXFレンズと呼ばれており、XFレンズの中でもプレミアムレンズにはレッドバッジがついています。
そのほか、XF50-140mmF2.8 R LM OIS WRの場合ではXFはXシリーズのレンズであること、RはRing (絞りリング)、LMはLinear Motor (リニアモーター)、OISは、Optical Image Stabilizer (光学式手ブレ補正機構)、WRは、Weather Resistant (防塵・防滴)を表します。
XF50-140mmF2.8 R LM OIS WRについて
次にXF50-140mmF2.8 R LM OIS WRのスペックをみていきましょう。
スペック
レンズ | XF50-140mmF2.8 R LM OIS WR |
---|---|
焦点距離(APS-C) | 50~140 mm |
開放F値 | F2.8 |
手ぶれ補正 | 〇 |
防塵防滴 | 〇 |
レンズ構成 | 16群23枚 |
絞り羽枚数 | 7枚 |
最大撮影倍率 | 0.12倍 |
最短撮影距離 | 1m |
フィルター径 | 72mm |
重量 | 995g |
焦点距離はAPS-C換算で50-140mmなので、フルサイズに直すとなんと76~216mm相当の焦点域をカバーするf2.8通しのズームレンズとなっています。
通常のフルサイズ大三元は各社ともに70-200mmの焦点距離をカバーしているので、XF50-140mmF2.8 R LM OIS WRではワイ端はフルサイズに劣りますが、テレ端は逆に長くなります。
また、優れた光学性能を持つ蛍石レンズに匹敵する光学性能の「スーパーED(異常分散)レンズ」1枚を含む6枚のEDレンズにより、色収差を極限まで抑え、高い解像力を実現しています。
そのほか、レンズ全面に富士フイルム独自の多層コーティング処理「HT-EBC (High Transmittance Electron Beam Coating)」を施すことでゴーストやフレアを抑え、シャープでクリアな描写を実現しています。
また、新開発のナノGIコーティング技術も採用。空気中の光がレンズに入射する過程で、光の屈折率を緩やかにコントロールすることによって光の反射を抑制することができ、斜めの入射光に対しても効果的にゴーストやフレアを低減できます。
。。。まあいろんな新しい難しめの単語が並んでいますが、要は良いレンズということです。
手ブレ補正も世界最高の5.0段効きます。X-H1からボディ内手ブレ補正も搭載されましたが、それまでのXシリーズでは手ブレ補正は搭載されていなかったので、これだけの手ブレ補正がレンズに組み込まれていることは嬉しい点です。
最短撮影距離も1mなのでそれなりによって撮影することも可能です。今まで使っていたAF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR IIの最短撮影距離は1.4mでした。
XF50-140mmF2.8 R LM OIS WR購入レビュー
実際に購入して、X-T2と一緒に使用しています。

購入したからこそ見えてくる点もありました。
良いところ
とにかく軽い!
もうこれだけで幸せです。
フルサイズレンズのf2.8望遠レンズだと光学的にどうしたって、重くなります。
メーカー | 富士フイルム | ソニー | ニコン |
---|---|---|---|
カメラの構造 | ミラーレス | ミラーレス | デジタル一眼レフ |
対象センサーサイズ | APS-C | フルサイズ | フルサイズ |
レンズ名 | XF50-140mmF2.8 R LM OIS WR | FE 70-200mm F2.8 GM OSS | AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8E FL ED VR |
焦点距離 | 50~140 mm(APS-C) | 70~200 mm | 70~200 mm |
開放F値 | F2.8 | F2.8 | F2.8 |
重量 | 995g | 1480g | 約1430g |
表を見ても明らかなように光学的に軽くできないフルサイズセンサーのレンズとAPS-Cセンサーの望遠レンズでは重さは明らかに違います。約半分の重量です。
X-T2の重さが約457gなので合わせてフルサイズセンサーのf2.8望遠レンズ単体とやっと同じくらいの重量です。
これがAPS-Cセンサーで望遠レンズを揃えるメリットと言っても過言ではありません。
フルサイズ換算で76~216mm換算がf2.8通しのズームで使えますからねー。助かります。
画質に関して
今のところ解像感は特に今まで使っていた70-200mmとの差は感じません。
しかしフルサイズセンサーとAPS-Cセンサーの差は解放のボケで現れていて、AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR IIのトロけるようなボケは表現できないです。
このあたりはカリカリで仕上げたいかフワッとした写真に仕上げたいかで好みは分かれますね。
自分はボケも好きなのでこの点は少し残念。しかし重量とのトレードオフですね。
ただ、センサーサイズが小さくなったからか特に周辺減光は見られなくなりました。
AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR IIではとても顕著だったのでこの点はメリットです。どうやら富士フイルムは自動補正を利用してカメラ内で補正をかけているようです。
手ぶれ補正に関して
手ぶれ補正も世界最高の5.0段あります。AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR IIが3.5段だったので、数値上は明らかに向上していますが、実感としては特に使い勝手は変わらないです。そんな劇的に効くようになった感じはありません。
暗い状況で動きモノの撮影だとどうしても失敗写真が増えるので、この点はボディー内手ぶれ補正のあるX-H1買わないとなーと考えています。
悪いところ
悪いところは特にないのですがしいてあげれば下記の通り。
電源入れると音がなる
これは最初にXF50-140mmF2.8 R LM OIS WRを購入して、初めてカメラにつけて起動した時にとても驚きました。
レンズからジージーと異音がするんです。特に静かな部屋だと気になって仕方ありません。
AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR IIというか今まで使ってきたあらゆるレンズで、カメラを起動した時に異音はなかったので、富士フイルムのサポートセンターや、友人のXシリーズユーザーに問い合わせたところ、どうやら搭載されているトリプル・リニア・モーターの駆動音のようです。
不良品だったのかと思い、とても驚きました。このレンズ買われる方は注意!
フィールドで使う分にはまったく気になりませんが、静かな環境での撮影だとデメリットです。
レンズフードにロック機能ない
AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR IIではレンズフードにロック機能がありました。なので特にレンズフードが脱落することはありませんでした。
しかしXF50-140mmF2.8 R LM OIS WRだとレンズフードにロック機能がなく、何かの拍子で脱着する可能性があります。この点は少し怖いですねー。
ちなみにロック機能がないからかレンズフードがキツくて、レンズに嵌め辛いです。
しかしそれ以上は特に問題なく良くできたレンズだと思います。
ちなみにフード装着時でも偏光フィルターを操作できるよう、レンズフードにスライド式の偏光フィルター操作窓を設けてあります。
この操作窓から偏光フィルターをぐりぐり回すことが可能です。
あと、三脚座はレンズの割にはかなり大きめで、2本のネジで簡単に外すこともできます。
まとめ
購入したXF50-140mmF2.8 R LM OIS WRですが、自分の撮影用途だとひとまずAF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR IIの代替レンズとしては十分と言ったところです。
今後もテストを重ねながらXFレンズを揃えて行く予定ですが、早ければ年内にも富士フイルムXシリーズの大三元レンズコンプが完成しそう!