こんにちは、ゆーせーです。
今年に入ってから粛々とニコンFマウントからソニーαマウントへ移行を進めています。
ひとまずメイン機としてα7Ⅲを使っていますが、軽くて小さくて手ブレ補正抜群でめちゃくちゃ重宝しています。
さて今回はニコンFマウントの遺産で唯一残っていた広角ズームレンズのAF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G EDからついにSIGMA 14-24mm F2.8 DG DN | Art(ソニーEマウント用)に乗り換えました。
この記事ではなぜ自分がSIGMA 14-24mm F2.8 DG DN | Artを購入したのか、SIGMA 14-24mm F2.8 DG DN | Artの購入レビュー、そしてAF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G EDとの比較を行います。
結論から言うとSIGMA 14-24mm F2.8 DG DN | Artは安くて高品質な超広角ズームレンズとしてαユーザーにかなりおすすめできます!というか一択!
SIGMA 14-24mm F2.8 DG DN | Artを購入した背景
そもそものSIGMA 14-24mm F2.8 DG DN | Artですが、まずは購入した背景をお話します。
もともと、自分はニコンFマウントユーザなので、ニコンの神レンズと呼ばれるAF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G EDを使っていました。
このレンズは神レンズと呼ばれるだけあり、それはそれは素晴らしいレンズです。
2007年発売なので、すでに12年以上経過していますが未だに現役で発売されています。
AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G EDはニコンの大三元レンズの広角域を担うレンズですが、標準域を担うAF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G EDは同じ2007年に発売されていますが2015年にリニューアルされているし、同様に望遠域を担うAF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR IIは2009年に発売しており、AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G EDよりも後発に発売しているにも関わらず2016年にリニューアルされています。
にも関わらずAF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G EDは未だに2019年現在でもFマウントレンズの現役というすごいレンズです。ニコンのレンズ開発者がそれだけ優秀ということですね。
大三元レンズとは広角・標準・望遠のズームレンズの3本の組合せで、どれも開放F値が「F2.8通し(W端(ワイド:広角)からT端(テレ:望遠)までF値が2.8固定)のズームレンズのこと。自分は全て揃えていました(笑)
ついにNikonの大三元レンズ揃えました。うわさではキヤノンユーザーでもAF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G EDだけはどうしても使いたい!ということでマウントアダプター噛ませてキヤノンで使うユーザーもいるそうな(笑)
2007年と比べるとサードパーティからも様々なf2.8通しの広角ズームレンズが発売されていますが、それでもこのレンズを使い続けるユーザーはめちゃくちゃ多いですし、人気のあるレンズです。
自分もニコンFマウントユーザーなら間違いなく今後も使い続けたであろうレンズです。
しかし自分はソニーへとマウント移行しました。
それでもこのレンズが大好きだったので、しばらくはマウントアダプターを噛ませてα7Ⅲにつけていました。
しかし、そもそもがニコン用の一眼レフ用のマウントなので、ミラーレスのソニーとだとカメラとレンズバランスが悪いです。
さらにニコンFマウントからソニーEマウントへのAFが使えるレンズマウントアダプターは事実上サードパーティ製のCommliteのものしかなく、頻繁にAFの挙動がおかしくなったりするなどの不具合がありました。
ソニーはマウント情報をサードパーティにも開放しているので、もう少しちゃんと動くと思いましたが、やはりだめなものは仕方がないですね。
そもそもレンズマウントアダプターかませるだけで堅牢性が落ちますしね。
というわけで、AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G EDは大好きですがソニーに最適化された広角ズームレンズを購入することに決めました。
購入レンズ候補
実はSIGMA 14-24mm F2.8 DG DN | Artを購入候補として検討し始めたのはここ一ヶ月くらいです。
というのもSIGMA 14-24mm F2.8 DG DN | Artは2019年8月23日発売なのでつい最近発売したからです。
また、多少高くても純正レンズのほうが変な挙動をしないとかAFが速いなどのメリットがあるのでサードパーティ製は極力選びたくないというのもあり当初は純正レンズで考えていました。
FE 16-35mm F2.8 GM
言わずとしれたソニーの大三元レンズの一角ですね。
自分はFE 24-70mm F2.8 GMを主力で使っていることもあり、当然ですが購入候補に上がりました。
広角ズームレンズなのに単焦点レンズのようなボケ具合ですとか、周辺減光も少ない評判の高いレンズですね。最近のソニーのレンズはどれも評判が高いですが、その中でもGマスターシリーズは別格。きっといい設計者を他社から抜いてきたのでしょう(笑)
あとは前玉が出目金ではないので角型フィルターつけられるのもナイスポイントです。
かなり悩みましたが、14mm始まりではないことがかなりネックでした。AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G EDを経験して、14mm始まりのズームレンズの便利さを知ってしまったのでどうしても購入に踏み切れませんでした。
まさに広角の1mmは泣きの1mmなのです!
FE 12-24mm F4 G
続いて悩んだのがFE 12-24mm F4 Gです。
12mm始まりで、しかも軽くて値段もお手頃な素晴らしいレンズです。周りでも結構使っている友人が多いです。
このレンズも評判いいですね。周辺まで色収差を良好に補正してくれるし、逆光耐性も高そうです。
しかしこれはf4通しの広角ズームなんですよね。いざ、星まで撮りたい!となるとちょっと弱めです。
しかし、f2.8まで求めないユーザーならいいレンズであることは間違いなし!
ちなみにこれを買うなら星景用にサムヤンの14mm F2.8 ED AS IF UMCも別に買おうかと思いましたが、レンズはなるべく増やしたくない派なのでそれも購入を諦めた要因です。
どうしてSIGMA 14-24mm F2.8 DG DN | Artを選んだのか
というわけで純正レンズの広角ズームの2大金字塔であるFE 16-35mm F2.8 GMとFE 12-24mm F4 Gの購入を悩んでいたところにSIGMA 14-24mm F2.8 DG DN | Artの発売の話が入ってきました。
どうしてSIGMA 14-24mm F2.8 DG DN | Artを購入したかというと下記のとおりです。
ソニーは14mm始まりのf2.8レンズを出さないだろう
ソニーはすでに大三元レンズとしてFE 16-35mm F2.8 GMを発売しています。さらにf4通しでFE 12-24mm F4 Gも発売しています。
つまりここでこれらのレンズと焦点距離が被る14-24mmなどのf2.8通しのズームレンズは発売しないだろうと予想が付きます。
そもそも14-24mmなどのf2.8通しのズームレンズは大手のカメラメーカーだとニコンのみであって、キヤノンもソニーと同様に16-35mmのf2.8通しです。
なので純正で自分が求めているレンズは諦めました。
シグマは使ったことがある
サードパーティは過去の経験よりAFが遅いとか、挙動がおかしくなるなどの経験がありぶっちゃけあまり好きではありません。
とはいいつつもシグマは好きで過去にいくつかレンズを使っていたことがあります。
特に24-105mm F4 DG OS HSM | Artは好きでした。思いっきり主力で使っていた時期もあります。
シグマのパキパキしたレンズ描写が結構好きなのです。
デカイ、重いのシグマレンズが軽い、小さい
シグマのレンズと言えば、最高レベルの描写力を得るためにはデカイ、重いが当たり前。そんな時代もありました。
そしてそんなでかくて重いところが、実用的ではなくてドナドナしてきたこともしばしばありました(笑)
しかしミラーレスに最適化された今回のDG DN版のSIGMA 14-24mm F2.8 DG DN | Artは軽い、小さいなのです。これ重要です。
ミラーレス専用設計ではない一眼レフ用のSigma 14-24mm F2.8 DG HSMがデカイ、重いだったので衝撃的でした。
しかも「星景写真用レンズの決定版」とのこと。
そもそもここまで小さくて軽ければ旅行にも持っていきやすいので、日中の撮影でもグッドです。
というわけ購入を決意!久々にシグマユーザーに復帰しました\(^o^)/
SIGMA 14-24mm F2.8 DG DN | Artを購入!
というわけでSIGMA 14-24mm F2.8 DG DN | Artを購入しました。
久しぶりのシグマの箱!シンプルなデザインでなかなか好きです。
箱の中身はレンズ、レンズケース、説明書、保証書、リアフィルター用のガイドとなっております。
シグマのコンセプトが好きです。スポーツやコンテンポラリーラインは使って事ないのですが、自分はアートラインが好きです。
シグマの説明書は多言語版でした。アラビア語とかまで書かれていますね。
そしてこちらは何かというと、リアフィルター用のガイドです。
SIGMA 14-24mm F2.8 DG DN | Artは出目金レンズなのでリアフィルターが使用できません。
しかし、リア部にフィルターを装着できるようになっており、市販のシート状のフィルターをこのガイドに沿ってくり抜けばNDフィルターなどをこのレンズでも使えるようになるのです。
このように後玉の爪の部分を動かすことでロックがかけられるようになっています。
手元にシートフィルターがないのですが、そのうち購入して試してみるつもりです。
そして肝心のレンズです!
まごうことなき出目金レンズ!撮影に熱中するとどこかにぶつけてしまいそうになるので注意が必要ですね。こちらが24mmの状態となります。
14mmだと前玉がせり出して、出目金度合いがぐっとアップします。
SIGMA 14-24mm F2.8 DG DN | Artをα7Ⅲに装着してみました。レンズとカメラのバランスは悪くなさそうです。
シグマのアートラインは流線的なデザインがなされているので、おしゃれです。
SIGMA 14-24mm F2.8 DG DN | Artの作例
続いて、SIGMA 14-24mm F2.8 DG DN | Artの作例です。
先日、立山に行ってきたので撮影してきました。
まずは24mmの作例です。どの写真もRAWで撮影してますが、ほぼ撮って出しです。
24mmの作例
シグマらしいパキパキしたレンズ描写です。周辺まできれいに解像しています。
お次は14mmです。
14mmの作例
14mmだと若干、近景が流れていますが特に問題なさそうです。というかニコンのAF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G EDはもっと流れていました。
ちゃんと収差も補正されており、実用性は全く問題なし!
当日はドピーカンな天気で、太陽がギラギラ輝いていましたが、まったくフレアやゴーストも発生していませんでした。
SIGMA 14-24mm F2.8 DG DN | ArtとAF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED比較
せっかくなので、自分が持っているAF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G EDと比較することにしました。
せっかくなので大まかなスペックを比較してみました。
レンズ | 14-24mm F2.8 DG DN | AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED |
---|---|---|
メーカー | シグマ | ニコン |
レンズ構成枚数 | 13 群 18 枚 | 11群14枚 |
焦点距離 | 14mm-24mm | 14mm-24mm |
絞り羽根枚数 | 11 枚 | 9枚 |
最小絞り | F22 | F22 |
最短撮影距離 | 28cm | 28cm |
最大径 × 長さ | φ85mm × 131mm | φ98mm×131.5mm |
質量 | 795g | 970g |
やはりスペックで見てもAF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED比べて150g以上軽くなっていますね。これは本当にシグマのレンズなのか?(笑)
径がコンパクトになっているのもグッドポイントですね。ソニーはカメラ自体が小さいので、レンズは小さければ小さいほどいいです。
サイズ感
続いてサイズ感も比較していきます。
まあ、スペック通りで明らかにシグマのほうがコンパクトですね。
せっかくなのでソニーで使うのに必要なCommliteののマウントアダプターも噛ませてみました。
ご覧の通り、さらに大きさと重さの差が広がりましたね。特に上から見た写真がわかりやすいと思います。一眼レフ用のレンズを無理やり付けるためにフランジバックを長くしているのでどうしたってでかくなりますな。
レンズマウント面から撮像素子までの距離のこと。フランジバックの距離がシステムの小型化に直結する。
ニコンFマウントはフランジバックの距離が長く、ミラーレスに適さない。
逆にソニーEマウントのようにフランジバックの距離が短いと、マウントアダプターを介すことで他社のレンズも装着できる。
カメラバッグへの収まり具合
いつも使っているEndurance(エンデュランス)のカメラバッグにもレンズを収めてみました。
SIGMA 14-24mm F2.8 DG DN | Artはすっぽりとカメラバッグに収まります。
しかし、AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G EDとすこし出っ張ります。
さらにマウントアダプターをつけると縦で入れるのは少し無理ありました。なので、いつも横にしてカメラバッグには収納していました。
SIGMA 14-24mm F2.8 DG DN | Artの画質
続いてSIGMA 14-24mm F2.8 DG DN | Artの画質比較です。AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G EDと比較してみました。
どちらもISO感度は400で比較しています。
14mmの画角比較
f2.8の場合
SIGMA 14-24mm F2.8 DG DN | Art
AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED
f8の場合
SIGMA 14-24mm F2.8 DG DN | Art
AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED
f11の場合
SIGMA 14-24mm F2.8 DG DN | Art
AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED
f22の場合
SIGMA 14-24mm F2.8 DG DN | Art
AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED
24mmの画角比較
f2.8の場合
SIGMA 14-24mm F2.8 DG DN | Art
AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED
f8の場合
SIGMA 14-24mm F2.8 DG DN | Art
AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED
f11の場合
SIGMA 14-24mm F2.8 DG DN | Art
AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED
f22の場合
SIGMA 14-24mm F2.8 DG DN | Art
AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED
おのおのの画角でf値を変えて比較しましたが、いい勝負ですね。
さすがにシグマのほうが周辺の収差が抑えられています。が、AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G EDもそんなに負けていないです。2007年発売なのにすごい。
あとは逆光耐性ですが、ニコンの方は盛大にフレアやゴーストが発生しますが、シグマはよく抑えられています。比較写真は撮るの忘れました(笑)
SIGMA 14-24mm F2.8 DG DN | Art(ソニーEマウント用)の気になる点
ここまで褒めちぎってきたSIGMA 14-24mm F2.8 DG DN | Art。
ですが、もちろん完全無欠なレンズではなく、すでにいくつか気になる点もあります。
AFが遅い
純正ではなく、やはりサードパーティ製のレンズなのでAF性能はおそらくFE 16-35mm F2.8 GMなどの純正レンズに劣ります。
少なくとも自分が持っている、FE 24-70mm F2.8 GMやFE 70-200mm F4 Gよりかは遅いです。
レンズ絞りがソニー純正と真逆
レンズの絞りリングの回転方向が純正と逆です。
自分はSIGMA 14-24mm F2.8 DG DN | Art以外は純正レンズなので、この点が若干、戸惑います。
この点は割とデメリットの中でも一番ショッキングですね。被写体への反応がコンマ数秒遅れる可能性があります。
出目金なので角型フィルターつけられない
超広角レンズの宿命ですが、出目金レンズゆえに角型フィルターつけられないのはやはりネックでしょう。
新しく来年発売される、Zマウントの14-24mm f/2.8(S-Line)が出目金じゃなさそうなのでなおさらです。
リアフィルターつけられるようになってますが、この点は他のレンズと互換しやすい角型フィルターのほうがやはり圧倒的に便利です。
まとめ
ここまでSIGMA 14-24mm F2.8 DG DN | Artを見てきました。
現状だと、下記ポイントに当てはまるαユーザーならこのレンズは間違いなく買いです。
- 風景撮影など広角レンズを多用する人
- AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G EDを使っていたαユーザー
- なるべく安く高品質なレンズが欲しい人
個人的には軽くて、小さい点が今までのアートラインをみてきた自分にとっては衝撃的でした。
こんごガンガンこのレンズを使っていきますが、気になる点があれば随時更新していきますね。
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【マウント変更】僕がニコンと富士フイルムXシリーズからソニーαシリーズに乗り換えた理由神レンズ、AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G EDの紹介です。ニコンユーザーなら間違いなく買い!なレンズです。
神レンズ「AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED」があったらどんなに便利か紹介しようじゃないか。ニコンFマウントレンズをソニーのαシリーズで使える!Commlite レンズマウントアダプター CM-ENF-E1 PROの紹介です。ソニーはマウント情報をサードパーティに開放しているのでこのアダプターでも使えるかなと思いましたが、やはりマウントアダプターはマウントアダプターですね。不具合が発生しやすかったです。
ニコンFマウントレンズをソニーのαシリーズで使える!Commlite レンズマウントアダプター CM-ENF-E1 PRO をα7Ⅲで使ってみた!